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Pippin Q&A(1)
The main memory

    Q1:Pippinのメモリーは最大どこまで拡張できますか。

    PippinのメモリーコントローラーASICの仕様上、最大 64MBまでです。ただし、この64MBは16MBのバンクが4 つという形式に固定されており、またPippin@Atmark (以下、単にPippinと書いたものはAtmarkを指します −いずれにせよそれ以外のPippinは発売されなかった わけですが)はメインロジックボード上で2つのバン クを既に4MBと1MBという形で使っています。したがっ てメインロジックボードに変更を加えないで、後付け できるのは最大16MB+16MB=32MBまでです。元の5MBと 合わせ37MBが最大ということになります。しかし純正 オプションとして発売された拡張用メモリーモジュー ルは最大8MBだったため、通常は5MBと合わせて13MBま でしか拡張できません。

    Q2:市販のSIMMを使ってメモリ拡張はできる?

    Pippinは独自の68Pコネクタに接続できるPippin専用 のメモリーモジュールでないと拡張できません。と、 いうのが一般的な答えですが、電気的にはある特定の 品種の16MB SIMMをジャンパー線などで強引に取り付 けることが一応は可能です。(Let's Pippin 応用編 「Pippinのメモリについて」参照)

    Q3:Pippin専用のメモリーモジュールはどんなもの?

    プラスチックのパッケージに入った独自仕様のもので す。内部には独自仕様の基板に、TSOPタイプのチップ が2個、または4個実装されています。純正品として バンダイから発売されていたものは2MBと8MBがあった ようです。2MBのものは4Mbitチップが、8MBのものは 16Mbitチップが、それぞれ4個実装されています。 4Mbit*4=16Mbit=2MByte,16Mbit*4=64Mbit=8MByteとい うわけです。同じように32MBのモジュールを作るとす れば64Mbit*4=256Mbit=32MByteとなりますが、Pippin 使用できるメモリチップの仕様には制限があり、適当 なチップが入手できなかったため8MB以上のものは市 販されなかったのでしょう。

    Q4:Pippinで使用できるチップの制限って?

    これもPippinのメモリーコントローラーASICの仕様上、 電源電圧5V、EDO、60nS、データ幅16bitのものが必要 です。PippinのCPU(PowerPC603)に対するメモリー幅は 32Bitなので、16bit幅のチップが必ず2個一組で使われ ます。さらにアドレスの与え方が決まっていて、メモ リーの仕様書上で4Mbitチップでは512cycle、16Mbitチ ップでは1024cycle、そして64Mbitチップでは2048cycle のリフレッシュサイクルとして指定されているものが必 要です。Pippinのメモリーを拡張しようとしたときに問 題になるのは、64Mbit/2048cycleリフレッシュの仕様の チップがほとんど見あたらないことです。

    Q5:Pippinで使用できる具体的なチップの型名は?

    16Mbit/1024cycleのものはNEC uPD416C1204AJ-6、サムソンKM416C1204AJ-6、4Mbit/512cycleのものはマイクロン MT4C16270DJ-6、サムソンKM416C254BJ-6など、他にも沢 山の同等品がありましたが、メモリチップは主流でなく なったものが急激に廃品種になってしまうので、現在で はなかなか入手が難しいかもしれません。もちろんメイ ンロジックボードに取り付ける場合にはSOJパッケージが、 拡張メモリーボードにはSOPまたはTSOPパッケージのもの が必要です。64Mbit/2048cycleはPippin現役当時には存在 せず、そして残念ながら現在に至るまで発売されることは なかったようです。

    Q6:なぜ8MB以上のモジュールがないの?

    Pippinで拡張メモリー用として残されているのは2バンク です。1バンクは最大16MBですが、メモリーチップの制限 から16Mbitチップ2個を使って構成することしかできず、 1バンクあたり32Mbit=4MBが最大になってしまいます。 一つのモジュールで2つのバンクを使っても最大8MBにしか なりません。64Mbit/2048サイクルのチップがあれば1バン くあたり最大の16MBにすることができ、2バンク使えば 32MBのモジュールができるのですが。

    Q7:8MBのモジュールを2個つかって16MBにできない?

    詳細は長くなるのでここには書きませんが、メモリチップ に対するアドレスの与え方の違いから、16Mbit/1024サイク ルのメモリ4つ(または8つ)を64Mbit/2048サイクルの チップ2つの代わりとしてひとつのバンクにつなげること はできません。

    Q8:じゃどうやって16MBのメモリーボードを作ったんだ?

    実はPippinのメモリーコントローラーASICの仕様からは外 れますが、16Mbit/2048cycleリフレッシュのチップを使っ て1バンクあたり16MByteのメモリーを構成することができ ます。16bit/2048サイクルのメモリーはデータが4bit幅で すので、32bit幅にするためには8個単位で使用する必要が あります。詳細は省きますが、こうすることで正常なアド レスを与えることができ、この8個のメモリーを一つの 16MBのバンクとして使うことができます。こうして作った ものがLet's Pippin 応用編にある16MBメモリボードです。 またPippinの強引に接続できる72P-SIMMというものは、正に このボードとほとんど同じ構成になっています。 (Let's Pippin 応用編「Pippinのメモリについて」参照)

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